語呂合わせを使った男性名詞・女性名詞・中性名詞の活用語尾の覚え方

さて「主格」「生格」「対格」「造格」まで説明しましたから、後は「前置詞格」と「与格」ですね。このあたりで活用が嫌になってきたのではないですか?
嫌になってきたら、今までの例文、つまり主格だけを使った文や、対格(=目的格)と主格だけを使った文などを思い出して復習して見て下さい。一度に活用表を暗誦しようとすると活用の勉強が嫌になります。当然のことです。一つずつ活用形は覚えていけばいいのです。そして最後にまとめて復習の意味で表にするのです。

では前に勉強した単語を使って思い出す訓練をしましょうか?これなら思い出しやすいでしょう。まだ造格について読んでいない人は先にこちらを読んでください。
ロシア語文法 「造格」について

練習問題 次の単語を指示通りに変化させて下さい。
1.「спорт スポールト」を生格(所有格)に
2.「спорт スポールト」を造格に
3.「спорт スポールト」を目的格(対格)に
4.「письмо ピスィモー」を生格(所有格)に
5.「письмо ピスィモー」を造格に
6.「письмо ピスィモー」を目的格(対格)に
7.「ручка ルーチカ」を生格(所有格)に
8.「ручка ルーチカ」を造格に
9.「ручка ルーチカ」を目的格(対格)に

では解答です。
1番目はもちろん
спорта スポールタ
男性名詞単数形は、語尾に「a」をつけて「生格」を作りましたね。

次の「造格」は勉強したばかりですよ。語尾に「ом」をつけて
спортом スポールタム

「目的格(対格)」は「不活動体名詞」では、「主格」と同じ形のはずですから、 спорт スポールト ですね。
「письмо ピスィモー」の生格(所有格)は、男性名詞と同じ作り方をしますから、
письма ピスィマー

そして「造格」も男性名詞と同じ作り方をしましたから、
письмом ピスィモーム

更に「手紙」という単語も「不活動体名詞」ですから、「目的格(=対格)」は「主格」と同じ形になるので、
письмо ピスィモー
「ручка ルーチカ」の生格(所有格)は女性名詞であることに注意すれば、
ручки ルーチキ
女性名詞の複数形の語尾は「ы」が基本ですが、「正書法」の規則のためにkの場合「и」の語尾をとっています。

女性名詞の「造格」は、この前に勉強したとおり、
ручкой ルーチコイ
前節でほんの少しだけ触れた女性名詞の「目的格(=対格)」の語尾を思い出すと、
ручку ルーチク
となりますね。

特典の単語集の名詞を拾いながら、活用の練習を暇を見つけてやっているといいと思います。語尾の感覚が自然に口をついて出てくるようになるまで練習しましょう。

次は代名詞で練習してみましょう。
練習問題 指示に従って代名詞を活用させてください。
1.
代名詞の活用練習
それぞれの代名詞の「生格」を答えてください。

2.1の「生格」を「目的格(対格)」にして下さい。
最初の問題の答えは、スラスラ出てきましたか?解答は、もちろん次のようになります。


次の問題は、ちょっと意地の悪い出題の仕方ですが、人称代名詞が本質的に「活動体名詞」の一種であることを考えれば、当然「生格」と同じ形になるはずですから、

となるはずですね。

どうだったでしょうか?活用表は上手に埋めることが出来ましたか?自信のない人は今までの解説を読み返しながら活用表を埋めてもいいのですが、ロシア語を勉強している人に昔から伝わる伝統的な語呂合わせがありますので、紹介しておくことにしましょう。変化語尾だけをまとめた語呂合わせです。

まずは具体的な活用語尾を一覧にして思い出してもらいましょうか。ここでは「男性名詞」の「俳優」という単語、女性名詞の「女優」という単語、中性名詞の「湖」を例にとっています。複数形は「俳優」という男性名詞の複数形を代表選手として選びました。ちなみにチャイコフスキーの有名な「白鳥の湖」は原題は「озеро」でしたね。

語呂を使ってロシア語の活用を覚える方法

さてお待ちかねの語呂合わせです。男性名詞と中性名詞の活用語尾の語呂合わせは
「会う御目(おめ)」

目と目が合っている情景を思い浮かべながら覚えて下さい。この語呂合わせの意味は、男性名詞と中性名詞では「動作体」の場合には「対格」が「生格」と一致し、「非動作体」の場合には「対格」が「主格」と一致することから「対格」の語尾は入れないで、「主格」「生格」「与格」「造格」「前置詞格」のそれぞれの語尾「なし」「a」「y」「OM」「e」を前から発音して「アウオミェ」、漢字を当てて覚えやすくしたのが「会う御目(あうおめ)」です。
ちょっと苦しい覚え方ですが、活用を度忘れしたときに使えるでしょう?

では女性名詞はどうでしょうか?覚え方は
「開いてるトイレ」
「主格」「生格」「与格」「対格」「造格」「前置詞格」の語尾はそれぞれ「ア」「ィ」「エ」「ウ」「オイ」「ィエ」これだけだと覚えにくいので適当に子音をつけたのが「アイtエrウtオイrィエ」、漢字を当てて「開いてるトイレ」となります。

そして最後の複数形はちょっと苦しいですが、覚え方はやはりあります。
「甘み合う」
食べ物の甘みが自分の好みに合うという意味です。ジャムを入れて飲むロシアン・ティーなどの味が自分の舌に合ったというようなイメージの言葉です。

ロシア語の複数形も男性名詞単数形や中性名詞単数形と同じく、「動作体」では「対格」は「生格」と一致し、「非動作体」では「対格」は「主格」と一致していましたね。ここで「複数生格」は「ов」の語尾ということは既に覚えているものとして、「与格」「造格」「前置詞格」の語尾である「アム」「アミ」「アフ」だけを取り上げて漢字を与えたものが「甘み合う」です。ちょっと苦しいですね。ちなみに「複数生格」の活用語尾は「オブ(of)は<○○の>の意味」と英語を混ぜた語呂合わせで覚えてもいいかも知れません。

これで何とか活用語尾の一覧が頭に入りましたね。でも語呂合わせは度忘れしたときのものです。会話の際に口をついて活用が出てくるようにするためには会話の中で使ってこそです。語尾を見てそれが何の格なのかを瞬時に読み取る力はいつかロシア語の本を読んだりするときには必須の力となります。活用語尾については語呂合わせは最後の手段と心得てください。

ちなみに私は、昔ロシア語を勉強していたときにこの語呂あわせを使って喫茶店での人との待ち合わせの合間に活用表を自分で作る練習をしました。頭に浮かんだロシア語の単語、例えば「本」とか「時計」とか「教会」とか「学校」とか、何でもいいので全ての活用をメモ帳に書いて、度忘れしていたところは語呂合わせを使って表を埋めて、もう一度活用表を眺めて、今度こそ何も考えなくても埋められるようにという訓練です。

この訓練は一見つらそうに見えるかもしれませんが、ゲームと思って楽しんで下さい。ゲームであるからには簡単すぎてはつまらないでしょう。適度に活用が難しいことでゲーム性が高まると思えばいいのです。何人かの友人同士でロシア語を勉強しているときにはお互いに活用表クイズを出し合ってみるのも一興です。人と競争することで益々ゲームの楽しみが大きなものになりますからね

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