英語の知識を使い1か月でロシア語をマスターする

このサイトは基本的な会話表現から開始して、最後には辞書を引きながらであればある程度の購読も出来るような力を無理をしないで身につけることが出来るようにという願いをこめて作りました。

つまりは初心者もしくはロシア語を勉強したことがあるけれども一度挫折したことがあるという人に向けて書かれたサイトです。そして目指す力は英語に例えれば最低でも中学3年の教科書レベルの内容をロシア語で読み、書き、話す力です。仕事で英語を使ったことのある人なら経験上感じておられると思いますが、業務に関係のある専門語彙を除けば、会話に使うほとんど全ての表現は中学生の時代に勉強した内容ですね。つまり中学3年生の教科書レベルを読み、書き、話すというのはそのレベルで実用的なロシア語を身につけてもらうことを目標としているということなのです。「中学3年」と聞いて、「何だ簡単じゃないか」とは思わないで下さいね。これが出来るということはものすごいことなのです。

日本で英語を学習し始めるのは、今は小学校からですが、我々の頃は中学校1年生からでしたね。スペルの読み方も分からない生徒に対して先生が根気良く指導して、3年間で仕事にも使えるレベルの英語の単語、文法、発音を教えてもらってきたわけです。つまり通常のペースでは3年かかります。このサイトでは約1ヶ月でマスターすることを目指しているのですが、そのために私が使うことにした秘薬は英語や日本語の常識です。我々大人は、初めて外国語というものに触れた中学1年生と比べると、いろいろな社会経験の中で様々な言葉、常識を身につけています。英語という外国語の文法的な基礎知識もそのような常識の中に含まれます。大人が学習するときにはこれを使わない手はないのです。

ロシア語の文法構造はインド・ヨーロッパ系語族として、英語、フランス語、ドイツ語などと共通する規則を沢山含んでいます。英語の分詞構文そっくりの構文はロシア語にも存在しますし、関係代名詞や関係副詞だってあります。過去形の表現とか進行形にあたる相の表現というものもあります。このような類似点は本文の中でも英語との比較を引用しながら、要領よく説明していきます。英語で覚えた知識が使えるわけですから、手間が省けますね。

しかしロシア語は英語とは異なる世界を沢山もっています。例えば名詞には男性名詞、女性名詞、中性名詞という三つの「文法性」が存在すること、形容詞がそれに応じて変化します。また発音的には、英語のような「高低アクセント」ではなく、「強弱アクセント」がロシア語では使われていて、ウダレーニエという「強く長く発音する母音の位置」をきちんと覚えなければなりません。そしてキリル文字という独特の文字を使うというのも一つの特徴ですね。

文法的な細かなことはこれから順に説明していきますが、これ以外にも面白い特徴がいくつかあります。細かなところまで全部書くのは無意味ですから、大きなところだけを紹介すると次のような特徴です。

1.動詞の時制には、過去形、現在形、未来形があるが、過去形は主語の数や性別に応じて変化するという形容詞的な特徴を持っているのに対して、現在形は人称と数によって変化するという特徴を持っている。未来形は助動詞を使う点で英語に似ているが、助動詞は、現在形と同じく人称と数によって変化する。完了を意味する場合には英語のように助動詞「have」を使った表現ではなく、完了形を意味する動詞である「完了体」を使い、そいうでないときには「未完了体」という動詞を使う。

2.名詞は複数形変化と格変化をする。格は主なものが6つ、それ以外は痕跡として残る程度である。6つの格とは「主格(○○は)」「生格(○○の)」「与格(○○に)」「対格(○○を)」「造格(○○をつかって)」「前置詞格(主に前置詞の後)」であり、形容詞は名詞の性・数や格に応じて変化する。

3.形容詞には長語尾形と短語尾形があり、短語尾形は名詞を修飾する用法(限定用法)には使うことはなく、主格補語(主語とBe動詞でつなげるような用法)としては両方とも使える。

4.Be動詞に相当する単語はあるが省略されているのが普通である。

難しい言葉が出てきましたが、要は「動詞」や「名詞」の活用にポイントがありそうだという気がすれば今は十分です。英語とは異なるこれらの事項については順に説明するので心配しないで下さい。覚え方はありますから。

さてこのような特徴はロシア語が属しているスラブ語派東スラブ語群の特徴です。ロシア連邦の公用語であり、旧ソ連を構成していたベラルーシ、カザフスタン、キルギスの各共和国の公用語、そして国連の公用語となっており、ロシア語を話す人の数は2億8000万人と言われています。

意外と人数が少ないと思う方は旧ソ連の広大さを世界地図で確かめて下さい。通じる地域の大きさがロシア語を勉強することの魅力の一つなのです。そしてもう一つの魅力がスラブ語系の他の言語を勉強するときにロシア語の知識が大いに役立つということです。
ロシア語と非常に近い仲間である「東スラブ語群」にはウクライナ語、ベラルーシ語が含まれていますが、これらの地域は当然にロシア語も通じます。そして彼らの言葉を聞いてもロシア語の知識があればある程度理解可能です。

ちょっとだけ離れた仲間が「西スラブ語群」ですが、この仲間にはポーランド語、チェコ語、スロバキア語などが含まれています。私は大学院時代に「ポーランド政治」の授業を受講したことがありましたが、そのときに資料として教官から配られた「ガゼータ」というポーランド語の新聞の切り抜きは、キリル文字ではなく、ローマ字表記でしたが、発音してみるとロシア語で意味がある程度理解できたのを覚えています。

そして「南スラブ語群」という一群があって、ブルガリア語、マケドニア語、セル戊・クロアチア語などが含まれます。先ほど説明した名詞の格変化、形容詞の格変化という面倒なものがなくなっていますから、例えばブルガリア語は「活用のないロシア語」と呼ぶ人もいます。

どの言葉も我々日本人にはなじみの薄い言葉ですね。日本人にとってヨーロッパの言葉と言えば、英語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語がポピュラーで、旧ソビエト連邦やその衛星国の言葉はどうしても情報が少なかったのです。しかしロシア語を勉強することで、これらの地域についての理解も一挙に深まります。ロシア語を勉強することで皆さんの中の「ヨーロッパ」の地図が二倍の広さになる。そんな気がしてきませんか?

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